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福島フィールドワーク-1 「被ばく労働を考えるネットワーク」などが主催する日帰りツアーに参加した。

 広野町から旧警戒区域に入り、楢葉町、富岡町で除染作業の様子を見た。畑や人家の脇に、刈り取った放射性物質混じりの土や草が入った黒い袋が、あちこちに積み重なっていた。

 津波被災地を見た後、いわき市で除染労働者の話を聞く。「危険手当のピンハネ」は全然改善せず、被曝防護もおざなり(環境省役人が来たときだけしっかりやる)。内部被曝という点では原発労働者よりひどい。

 しかし労働者がそうした高い犠牲を払って除染しても、線量が下がるとは限らず、住民が帰還できるとは限らない。
福島フィールドワーク-2 富岡町を案内してくれた住民は「大半の人はもう帰還をあきらめている」と言っていた。実際、空間線量が低くなったと言っても、50マイクロシーベルトというトンデモないスポットがあちこちにあるのだ。戻るに戻れない。では何のための除染労働なのか。これは、壮大な矛盾ではないか。

 富岡町からいわき市に避難し、仮設住宅で暮らしている人々にも先が見えない。復興住宅は1517棟が必要なのに、建設が始まったのはわずかに250棟だけ。「仮設では絶対死ねない」と高齢者が歯を食いしばっている。

 何が「復興」か。何が「東京五輪」か。
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 ↑富岡町に着いた。午後3時まで入れる。

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 ↑富岡駅にて。駅舎は崩壊したまま。海が近い

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 ↑富岡町、居住困難と一時帰宅の境目(左)。線量4~5マイクロ毎時。

 今回の福島訪問で、何より除染労働者の過酷な現実を実感した。内部被曝を背負う労働なのに最低な賃金だし、役人が来る時だけ被曝対策。無責任な下請け構造。しかも除染しても住民の帰還に繋がるか疑問。原発事故は終わってないってことを実感しました。原発社会を解体しよう!

(岩山昇太:反原発ジグザグ会呼びかけ人)

<参考リンク>
福島原発事故は終わっていない-福島フィールドワーク(連帯ユニオン)
原発問題肉薄ツァー(大震災義援!ウシトラ旅団)
被ばく労働を考えるネットワーク