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昨夏にコモンズブログからの依頼を受けて、同ブログに投稿した記事です。情勢は刻々と変化しており、すでに参考にはならないかもしれませんが、昨今の海保の暴力の酷さへの抗議、安倍政権の暴力に抗する2・1新宿デモを間近に控え、あらためてこちらにも掲載いたします。
なお、それぞれ別個の団体に属する人や無所属の個人が、ジグザグ会を共通のプラットホームとして、辺野古からの呼びかけに応えて現地を訪問し、またその経験を交流したこと、それらを基礎として組織の枠を超え、共同で防衛省前抗議行動などを闘ったことを、昨夏におけるジグザグ会の成果としてあげておきたいと思います。

■8月28日 防衛副大臣視察に抗議


辺野古ゲート前 朝七時半に宿を出発。キャンプシュワブ・新ゲート前で、まずはテントづくりだ。最初から「作り方がなってない」と現場責任者の山城博治さん(沖縄平和運動センター事務局長)に叱られてしょげた。
  テントが完成すると、県内・県外から集まった人々が次々に発言した。沖縄の日差しは強烈で、テントがあってもつらい。座り込みを続ける方々に頭が上がらない。

  10時半、武田防衛副大臣が「視察」と称して辺野古上空をヘリでやってきた。「何しに来た、帰れ」と座り込み参加者は立ち上がり、ゲート前でシュプレヒコールを繰り返した。旋回しているヘリに向けて「辺野古埋め立て阻止」のプラカードを突きつけた。
  抗議行動の後、辺野古浜のヘリ基地反対協議会のテントに移動。沖縄国際大の学生達が教員に引率され見学に来ており、安次富浩さん(ヘリ基地反対協代表)から説明を受けていた。横でこっそり拝聴する。

  続いて海上見学をさせてもらった。安倍政権が勝手に設定した「臨時制限区域」を示すフロートの内側に、ボーリング調査を行っているスパット台船が二台あるのを確認した。近寄ると海上保安庁の船が執拗に追尾してきた。海保は「危ないですから近寄らないで」と警告するのだが、カヌー隊の青年を「確保」と称して暴行を加えたり、わざと水深の浅い航路を通らせようとするなど、危ないことをしているのは海保のほうだ。

■8月29日 海保の暴力を許すな


辺野古にて海保の暴力で頚椎捻挫した青年が告訴の記者会見  朝、ヘリ基地反対協の第二テントで待機していると、「カヌーの漕ぎ方を教えてあげる」というので急遽、講習を受けることになった。滞在期間が短いので、カヌー隊への参加はあきらめていた。

  辺野古浜の浅瀬で、基本的な漕ぎ方を教わる。カヌー隊の経験者が親切に教えてくれたので、飲み込みの悪い自分は助かった。ただ、カヌーが転覆してからの回復訓練が難しかった。
   一通り練習が済んだら、小船にヒモでつなげ、沖にある平島という小さな島まで曳航してもらう。ここで休憩となり、少し泳がせてもらった。珊瑚の周囲に、青 い海水魚がヒラヒラ泳ぐ姿が美しかった。これを見れば、「ここを埋め立てるなんて絶対に許せない」と誰しも思うはずだ。

  次にいよい よ、ボーリング調査が進行中のスパッド台船近くまでカヌーを漕ぐ。待ち構えていた海保のゴムボートに取り囲まれるが、暴力的な排除はなかった。カヌー隊 は、フロートに沿って並び、台船の上で黙々と作業を続ける作業員に対し、「調査を中止せよ」と声を限りに叫び続けた。

  その後、22日に海保職員に暴行を受け頚椎捻挫のけがを負った青年が、名護裁判所に告発を申し入れるというので仲間たちと同行。裁判所前で記者会見した青年は「もうこれ以上、海保職員の暴力を許さない」と告発の意図を明らかにした。

■8月30日 フロートを突破!

 海保の暴力を許すな 今日のカヌー隊は37人も集まり、これまで最多の人数という。さあ出発かと思いきや、雨雲がたちこめて来たので待機する。
  正午前、ようやく雨雲が去っていったので、それ急げと辺野古浜からカラフルなカヌー部隊が一斉に海に乗り出していく。

   二人乗りのカヌーだったが、私の同乗者は、なんとあの「日の丸焼却決起」「ゾウの檻の反戦地主」として沖縄のたたかいの先頭に立ってこられた知花昌一さん だった。別のカヌーには作家の目取真俊さんも乗っている。那覇から毎日駆けつけている若者もいれば、私のように県外から参加している人もいる。みな「ボー リング調査を何としても止めなければ」と固い表情でカヌーを漕いでいる。
  正面には例によって海保の黒ボートが数隻、待ち構えていた。しかしカヌー隊は力強く突進し、18隻のうち8隻ほどがフロートを突破した。大半がすぐに海保に拘束されたが、なかには台船の近くまでたどり着いた人もいた。

   大きな怪我をした人はいなかったようだが、羽交い絞めにされて海水を大量に飲まされた人、メガネを壊された人もいる。20人の仲間が海保のボートに拘束さ れた。小船に乗って山城さんがトラメガで猛烈に抗議をし、1時間後に解放された。海保の暴力に対する告発が効いてる。もっといえば、カヌー隊の背後には沖 縄の人々の怒りがあるから、海保も「一時拘束」以上のことはできないのだろう。
  短い滞在だったが、ここで体験したことを多くの人に伝え、次の現地派遣につなげることができたらと思う。

 (岩山昇太:ジグザグ会呼びかけ人)