先日、集会の現場などでよくお世話してくださる「共産同統一委員会」という政治党派の方より、「皆さんからは一年遅れましたが、私たちも左派統一戦線を呼びかける声明を出しました」という連絡をいただきました。私たちごときに対しての、その謙虚な言い方に大変に恐縮いたしまして、了承を得た上でここに声明を転載させていただくことにしました。
 「共産主義者」にとどまらない、現代社会に疑問を抱く広範な人々による反資本主義勢力の結集への努力、反安倍共同行動の呼びかけなどについては、私たちも大賛成です。この声明の今後の成り行きには、大いに注目していきたいところです。
 もちろん統一委は「共産主義前衛党」を志向する団体であり、市民団体である私たちとはかなり違うし、内容に違和感を持たれる方もいるとは思います。ですが、とりわけ声明の4章の内容はジグザグ会結成時の呼びかけに通じるものがあり、また、市民だの労組だの、党派だの無党派だの、あらゆる枠組みを越境した、真に「新しい」左派運動を模索するものとして、今後の議論のためにも掲載しておきたいと思います。

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 新たな時代を切り拓く左派勢力の結集を
-戦争へ突き進む安倍右翼反動政権を打倒しよう-
http://www.bund21.org/treatise/1408-saha-seiryoku.html

共産同統一委員会
  安倍政権によって、戦後史を画するかたちで戦争国家化が推し進められている。「戦後レジームからの転換」を主張してきた安倍は、憲法九条を実質的にかなぐ り捨て、戦争のできる国作りへと歴史的な転換を推し進めている。一方、新自由主義のもとで階級対立は新たに拡大し、階級矛盾の深まりと階級闘争の激化も基 本的な趨勢的傾向となった。こうしたなかで、この間、われわれは、安倍政権を打倒するために全人民的政治闘争を組織することを訴えてきた。戦争、新自由主 義、階級対立の拡大、階級闘争の激化の予兆、こうした時代が到来するなか、われわれは、すべての人々に対して、新たに左派勢力の結集をともに作り出してい くことの重要性を訴えたい。そして、あくまでも共同のたたかいに立脚しつつ、共産主義運動の歴史的再生を共同で進めていくことを訴えたい。今秋期、われわ れは、こうしたことの第一歩として、安倍政権打倒をめざす左派共闘の形成から進めることを呼びかける。

 ●1章 戦争国家化を進める安倍政権を打倒する政治闘争を


 今秋、われわれは、戦争国家化を押し進める安倍政権を打倒する全人民的政治闘争を発展させるとともに、安倍政権打倒をかかげた左派結集による中央政治闘争をともに組織することを訴えるものである。

  いま、安倍政権のもとで戦後史を画する転換が進められている。安倍政権は、戦争司令部というべき国家安全保障会議を創設し、特定秘密保護法を制定した。さ らに、集団的自衛権「合憲」化を閣議決定し、日米ガイドラインの改定を画策している。集団的自衛権「合憲」化閣議決定に基づいて、自衛隊法や周辺事態法な どの関連法改悪、法制化を進めようとしている。一九九〇年代初頭の湾岸戦争での掃海艇派兵とカンボジアへのPKO陸上派兵で開始されてきた海外派兵は、いまや、まったく新たな段階に突入していこうとしている。集団的自衛権の行使は、米帝など他国と共同し、自衛隊が世界中で軍事出動に踏み込んでいくことであ り、憲法九条の制約を実質上は完全に取っ払うことを意味している。戦争国家化への完全な踏み込みである。また、これによって、今後は既成事実をもって憲法 九条改悪という明文改憲へと向かうであろう。

 こうしたなかで、沖縄をはじめ各地で米軍基地の新たな建設や強化にも拍車がかかっている。さらに、 安倍政権は、福島第一原発事故によって全人民的な政治課題として高揚してきた反原発闘争を解体し、原発輸出と国内原発再稼動へと向かおうとしている。そもそも安倍政権は、沖縄をはじめとした反基地闘争や全人民的高揚をとげた反原発闘争に対する反動として右からの巻き返しを使命として登場した政権であった。 戦争国家化と階級闘争弾圧・解体、これを使命とした政権であった。連動して、安倍首相の靖国公式参拝の強行、橋下・維新の会などと連動した元日本軍「慰安婦」への敵対、領土・領海問題をめぐる排外主義扇動、愛国心育成や教育行政への支配強化など、差別・排外主義、国家主義のもとに人民を統合しようとする動 きが一層露骨に強まっている。

 一方、安倍政権は、小泉政権によって急進的に推進された新自由主義政策を踏襲し、より強力に推し進めている。その要は、引き続く雇用をめぐる規制緩和、自由化である。非正規雇用化、成果主義賃金の大幅な導入、解雇の自由化と、現代資本主義は、絶対的剰余価値の飽くな き貪欲な追求を野蛮なまでに強めている。労働者階級、被抑圧人民、被差別大衆の苦悩は、ますます深まっている。貧困が広範に蔓延し、労働者階級の相対的下層が代を継いで固定化されつつある。新自由主義のもとで、階級対立は拡大し、労働者階級にもたらされる現代資本主義による災禍はあらゆる面で新たに深まっ ている。こうしたなかで、階級闘争はその深部において確実に拡大し激化しつつある。

 だからこそ、いま、われわれは、安倍政権の打倒をかかげ、左 派勢力が共同した政治闘争を断固としてともに組織していくことを強く訴える。左派勢力こそが、全人民政治闘争の先頭に立っていかねばならない。今秋、新自由主義粉砕、原発再稼動阻止、辺野古新基地建設粉砕、岩国基地強化阻止、京丹後レーダー基地建設阻止、集団的自衛権「合憲」化粉砕、集団的自衛権行使のた めの一切の法改悪・立法化阻止、日米安保粉砕、戦争国家化を進める安倍政権の打倒をかかげて、左派総決起をともに実現していくことを訴えたい。戦争と貧 困、階級対立の拡大と階級闘争の激化、こうした時代にわれわれ左派勢力は真剣に備えていかなければならない。そのためには、左派勢力自身による新たな共同のたたかいが大きな意味をもっていく。

 ●2章 闘いを前進させるために左派結集が求められている

 安倍政権の打倒をめざし、左派が総結集した中央政治闘争を組織することは、この間のたたかいを前進させるためにも要求されている。

  新自由主義のもとで、労働者階級の苦悩は深まっている。働いても働いてもワーキングプアでしかない。社会保障も資本の利潤追求の市場となり、将来に何の希望も持てない労働者が広範に形成されている。社会が責任を負うべき領域さえ、すべてが「自己責任」という新自由主義イデオロギーによって個人のせいにされる。現社会に対する不満や怒り、出口のない憤激が拡大している。こうした現状は、階級対立の拡大、階級矛盾の激化に根拠をもっている。労働者階級の憤激を資本主義に対する大衆的反乱へと解き放つことができる左派勢力の登場こそが強く求められている。

 また、この間、反原発闘争を中心に、多くの人々 が共同のたたかいを進めてきた。福島第一原発事故は、あらゆる階級階層の内部に、原子力エネルギーと決別し再生可能エネルギーへの転換を求める大きな流れを作り出してきた。そのたたかいは、街頭行動それ自身が結集点となり、政府への直接抗議行動を目指す新たな高揚を作り上げてきたのである。再稼動に抗する 大衆的実力闘争も新たなレベルで踏み出されてきた。反原発闘争の高揚は、その全人民性、その運動形態において、新たな大衆闘争というべき特徴を示してき た。ソーシャルネットワークを通した大衆の直接行動の増大、街頭行動の増大、これらは顕著な特徴を示した。

 だが、一方で、反原発闘争の全人民的性格は、この闘争の内部におけるさまざまな階級的要求を混在させたままである。反原発闘争を反資本主義闘争としてたたかう部分から、再生可能エネルギーに 新たな資本投下と市場を求める資本家階級の要求まで存在しているのである。いま、反原発の全人民的闘争は、このたたかいを反資本主義・反帝国主義闘争の質 で発展させていくことが何よりも求められている。そして、この課題に本当に応えることができるのかは、左派勢力のたたかいいかんにかかっている。反原発闘争は、左派勢力の広範な前進をこそ求めている。

 また、沖縄をはじめ、全国各地で頑強にたたかわれてきた反基地闘争についても同様である。沖縄において、辺野古新基地建設をはじめ基地が永続的に固定され続けようとしている。岩国基地は極東最大の海兵隊基地へと新たに変貌させられようとしている。それどころか、京丹後米軍レーダー基地の新たな建設など、沖縄―「本土」を貫いて、日米安保体制のもとで、米軍基地はますます強化され続けている。集団的自衛権「合憲」化によって、沖縄―「本土」各地の米軍基地、自衛隊基地は、世界中に展開する帝国主義軍隊の出撃拠点へと止めどなく強化させられていこうとし ている。

 こうしたなかで、全国の反基地闘争は、日米安保体制そのものとの対決を迫られ続けてきた。全国の反米軍基地闘争は、その根拠である日米安保体制の打破と切り離せない。この面でも、日米安保粉砕を真っ向からめざす左派勢力の前進こそが要求されているのである。加えて、いま、安倍政権によっ て、新たな戦争国家化への歴史的な突入が開始され、集団的自衛権「合憲」化を突破口に憲法そのものも改悪されていこうとしている。戦争と平和をめぐる全人民的政治闘争は新たなレベルで起こらざるをえない。こうしたなかで、資本主義・帝国主義の戦争策動と真に首尾一貫して最後まで対決しうるのはただ左派勢力のみである。自国帝国主義の危機の時代のなかで、必ず祖国擁護へと転落する社会民主主義の犯罪は歴史上幾度も繰り返されてきた。社民勢力に期待することはできない。ただ、左派勢力、共産主義勢力の再生こそが、最も求められる時代が到来しつつあるのである。

 いま、われわれは、左派勢力の新たな共闘、 共同のたたかいを意識的に作り出すことを訴えたい。今日、地方、地域によって階級闘争、大衆闘争をめぐる主体的な状況や党派的状況の相違があるが、旧来の枠を越えた共同のたたかいもさまざまなかたちで前進してきている。それらは、党派的には、日本共産党社民党、また民主党の一部なども含めた広範な共同行動としても成立している。われわれは、安倍政権打倒をめざす全人民的政治闘争のために、こうした大衆的な政治的統一戦線の形成や広範な共同のたたかいにつ いては最大限にこれを支持してきた。

 だが、一方で、日本共産党や社民党にすべてを託すわけにはいかない。問題は、こうした広範な統一戦線や共同闘争の内部に、左派勢力の共同した流れこそを大衆的な流れとして確固として形成していくことが求められているのである。日本共産党などは、大衆のエネルギー をすべて議会選挙へと収斂していくことに目的がある。いま、日本共産党は、「自共対決の時代」が到来したと主張し、「一点共闘」を強調している。無党派、 市民運動などとの共闘にも積極的である。反原発闘争をめぐっては、平和フォーラム系、首都圏反原発連合などとの共同闘争を積極的に推進している。労働運動 をめぐっても連合全労協との共同闘争に積極的である。しかし、日本共産党が最も重視しているのは、保守層を対象とした「一点共闘」である。それは特に TPPをめぐって顕著となっている。そして、日本共産党による「一点共闘」の積極的な推進は、すべて選挙での議席獲得に収斂させていくものなのである。そもそも、日本共産党の今日の「革命路線」は、議会を通した「多数者革命」である。それは、労働者階級、被抑圧人民、被差別大衆の自己解放闘争のエネルギー と革命性に対する本質的な敵対者であり抑圧者として位置するものである。大衆の直接行動、実力闘争に対する敵対と抑圧を本性としているのである。

  だが、国際的にも国内的にも、あらわれつつある大衆の直接行動の志向の増大は、労働者階級・人民の自己解放闘争をとことん前進させることができる左派勢力 の伸張こそを要求している。広範な共同闘争の促進とそのなかにおける日本共産党と分岐した左派勢力の大衆的な登場と前進こそが、要求されているのである。
  また、逆に、今日の左派勢力にとって、自らが、大衆闘争のなかで大衆と共にたたかい、その階級的な発展、大衆自身の直接行動と実力闘争を発展させるため に、共にたたかうことが無条件に要求されている。そして、こうしたたたかいの上に、左派勢力が全国的に総結集し新たな左派共闘を作り上げていくことが必要とされているのではないか。拡大する階級対立、激化する階級闘争、戦争と排外主義的な人民の組織化に抗して、公然と左派勢力が登場し、ここへの結集をあらゆる大衆闘争のなかで呼びかけていかなくてはならない。そういう時代が始まりつつある。戦争、階級対立の拡大と激化する階級闘争、新たな時代に左派勢力は 共同で備えていかなければならない。

 ●3章 左派勢力の前進を 共産主義の再生を

 そのことは、左派勢力にとって、左翼運動の再生、共産主義の歴史的復興、再生という時代的な根本的な課題に共同で答えていくこととも結びついている。

  振り返ってみれば、日本階級闘争は、戦後革命期、六〇年安保闘争、そして、六〇年代末と、幾度かの高揚期をへてきた。その都度、左派勢力はこうした局面に応えようとしてたたかってきた。しかし、九〇年を前後するソ連邦・東欧圏の崩壊をもって、共産主義運動は、十九世紀以降、歴史上、最も地に落ちるまでにその魅力を喪失した。それは、スターリン主義の破産ではあったのだが、多くの人々にとっては、社会主義・共産主義とは、まさにソ連邦や中国に代表される現実の社会であった。それは、マルクスやレーニンが生き、かつ、たたかった時代の共産主義運動とは全く無縁なものに転化してしまっていた。マルクスやレーニン らの時代、すなわち、十九世紀中期から二十世紀初頭の一時代、資本主義が勃興し帝国主義へと成長転化していく時代に対応した共産主義は、資本主義・帝国主義のもたらすあらゆる災禍に対し、それを打倒し、新たな社会を希求する、まさに世界史的な巨大な運動であり希望であった。だが、それはスターリン主義へと 変貌し、二十世紀を通して、労働者階級人民を抑圧する体制へと転落し、その結果、自ら崩壊したのである。

 一方、九〇年代不況をへて、二十一世紀に入るとともに、日本でも本格的な新自由主義の時代へと入った。階級対立は新たに拡大し、階級闘争は新たに激化する予兆を示してきた。しかも、ソ連邦・東 欧圏の崩壊以降、九〇年代、二十一世紀へと入って、現代資本主義のもとで呻吟し、階級としての苦悩を強制された労働者階級の新たな世代の登場によって、いわば、スターリン主義支配の影響からはまったく無縁な新たな地平でのたたかいも勃興しつつある。

 こうしたなかで、日本共産党は、党的にはスター リン主義を温存させつつ、政治的には社会民主主義へと完全に転落することで新自由主義の結果に対する反発を糾合するかたちで一定の影響力を保持している。 しかし、かつて日本共産党と決別し、共産主義運動の革命的な再建を目指そうとしてきた新左翼潮流について見れば、その一部は、人民から離反し、内部抗争にあけくれ、ますます人民から離反することを結果してきた。分裂と離反を繰り返し、かつての「新左翼」潮流は大きな歴史的後退の一時代を強いられた。こうした負の遺産は、いまや最後的に清算されなければならない。歴史的後退を強いられてきたともいえる左派勢力は、新たに形成されつつある階級闘争のただなかでこそ、その再生が大衆的に果たされていかなければならない。それにチャレンジする義務がある。そのために、共同の努力を開始する必要がある。

 いま、現代資本主義がもたらす災禍のなかで、労働者階級の新たな世代が階級闘争にたちあがりつつある。国内では、現代資本主義の災禍を集中された世代として 今日の若者、青年層は存在している。その大半は、生活苦、労働苦を強制されたまま、いまだ立ち上がってはいない。だが、こうした労働者階級の新たな世代が 現代資本主義との闘争に立ち上がっていくことは不可避である。しかも、それは国際的である。
 米国やEC諸国において、スターリン主義の破産のうえに、労働者階級の新たな世代のたたかいと新たな左翼運動が鼓動を始めている。それらは、現代資本主義、新自由主義のもとで拡大する階級対立と激化する階級闘争を根拠としている。トロツキズム系もふくめて、そうした左翼の新たな挑戦が世界中でさまざまに開始されている。
 アラブ、北アフリカなどでもそうである。こうした地域では、帝国主義の侵略戦争に抗してイスラム急進主義が大きな影響を有している。だが、イスラム急進主義もまた、新たな抑圧をもたらすものでしかない ことは明白である。連鎖の如く飛び火した民主化革命(アラブの春)は、エジプトをはじめ、こうした諸国に新たな左翼勢力の胎動をも呼び起こした。
 アジア諸国地域においても、こうした流れは歴史の必然である。韓国においても新たな労働者政党、社会主義政党の形成の不断の動きが内包されている。中国において も、拡大する階級対立と民族抑圧、激化する階級闘争は、中国社会を動かす主要な歴史的動因となりつつある。フィリピンでは、反帝民族解放闘争が持続する武装闘争でたたかわれている。インドネシアでも、スハルト独裁を打倒した民主化闘争のなかから、新たな左翼運動が始まってきた。

 また、今日、世界各国地域の 階級闘争は、ますます、その連動性、同時性を強めている。アラブの春、オキュパイ運動、反グローバリゼーション運動などは、たたかいの国際的な連動性と同 時性という今日的な特徴を示してあまりある。帝国主義グローバリゼーションの時代、各国地域の階級闘争もこれに対応して結合を深めていく条件がますます成熟しているのである。
 世界各国地域における反資本主義・反帝国主義勢力との連帯、そして、こうした内部において、スターリン主義の歴史的な破産を越えていく新たな左翼運動の挑戦と再生をこそ、共同のたたかいとしなければならない。日本階級闘争と左翼運動の再生も、こうした世界的、歴史的趨勢と一 体でなければならない。

 ●4章 左派共闘の形成を


 それでは、左派総結集を実現する左派共闘をどのように形成していくのか。いくつか提起したい。
 まず第一に、当面、そして、喫緊の課題は、安倍政権の打倒という一点で左派共同のたたかいを組織することである。
  安倍政権を打倒する左派共闘を登場させていくことである。左派結集、あるいは左派共闘という時、往々にして陥りやすいのが、実際の反政府闘争とまったく異なる地平での結集を結果してしまうことである。そうであってはならない。あくまでも、左派結集、左派共闘の基準は、階級闘争に立脚し政府権力を打倒するこ とに実践的に基準づけられていかなければならないのである。そうした言わば権力と対決する実践的な体質こそが何よりも重要なのである。左派結集や左派共闘 は、「左翼知識人」の単なるおしゃべりの場であってはならない。

 第二に、われわれが呼びかける左派結集、左派共闘は、それを通して、反資本主義運動、反帝国主義運動を共同で広範に形成していくことに大きな目的があるということである。
  反原発闘争がそうであるように、広範な人々が共同のたたかいを前進させている。こうした大衆的で実質的な統一戦線などを推進するとともに、左派勢力自身が 分散状況を打破し、左派共闘を公然と形成し大衆的に前進させていくことが問われている。それは、大衆闘争と結合しこれを推進しつつ、資本主義・帝国主義の 打倒を公然と大衆的に訴え行動していく公然たる左派戦線であらねばならない。資本主義に対する反乱を組織する結集点を左派こそが作り出していかねばならな い。それは、大衆の直接行動、実力行動を徹底して擁護し、かつ、これに依拠し、議会などに収斂されることのない労働者階級自身の直接行動を徹底して広範に 形成し発展させるものでなければならないだろう。

 第三に、今日、われわれが呼びかける左派結集、左派共闘とは、当然にも共産主義勢力のみを対象とするものではない。また、政治党派のみをも意味していない。現代資本主義・帝国主義の災禍と闘争するあらゆる人々を原則的に対象としている。無党派運動、あるいはアナーキズムも含めて、資本主義・帝国主義に大衆行動をもって対抗しようとするあらゆる人々が対象である。われわれが、左派勢力、ないしは、 左翼勢力として強調するのは、共産主義勢力のみならず、社民勢力やアナーキズムをも含めて反資本主義・反帝国主義運動総体をあえてこう呼ぼうとしているからである。戦争、新自由主義、階級対立の拡大と階級闘争の激化、こうした現実にとことん立脚したあらゆる左派勢力の総体の成長が、階級闘争全体にとって利 益だからである。

 第四に、それはまた、広範な共同闘争を推進しつつ、日本共産党と分岐した左派勢力を大衆的に前進させていくための共同のたたかいであるということである。
  すでに述べたが、現代資本主義のもたらす災禍、階級対立の拡大と階級闘争の激化を根拠に、また、安倍政権による戦争国家化への踏み込みを根拠に、階級闘争 は新たな局面を迎えていくだろう。こうしたなかで、すでに、日本共産党を含め共同闘争、統一戦線は、さまざまに形成されつつある。しかも、日本共産党の一 定の位置は否定しようがない大きいものとして存在している。問題は、広範な共同闘争のなかで、日本共産党と分岐した左派勢力の大衆的登場と前進こそが共同 で組織されていかなければならないということである。

 第五に、新たな左派結集、左派共闘は、国際的潮流の一翼として意識的に形成されなければならないだろう。
  帝国主義グローバリゼーションのもとで、階級闘争の国際的連動性と同時性は、もはや時代の特徴である。ソ連邦・東欧圏の崩壊、すなわち、スターリン主義支配の崩壊と新自由主義を特徴とする現代資本主義の世界的展開は、またもや、全世界で階級対立と階級闘争があらわとなる時代を招来させた。とくに、EUなどにおいては、左翼運動の新たなたたかいがさまざまに開始されてきた。それらは、アナーキズムも含めて、資本に対する大衆のラジカルな直接行動を特徴のひと つとしている。また、例えば、フランスにおける反資本主義新党など、トロツキー主義の流れも含めて、さまざまな動きも起こってきた。一方、アジア各国地域においては、毛派潮流が武装闘争を堅持し帝国主義と戦い続けている。また、インドネシアなどアジア各国地域においても、新たなたたかいが生まれ出してい る。われわれは、こうした全世界の左翼運動との連携と交流、共闘を推し進め、スターリン主義と決別して階級闘争を前進させる新たな国際的潮流と結合するも のとして、日本における左派勢力を形成し続けていかなくてはならない。

 ●5章 最後に

 最後に、われわれは、ブント系 の流れをくむ多くの人々に対しては、特に、左派結集、左派共闘の形成をともに推し進めることを強く訴えたい。戦争と新自由主義、階級対立の拡大と階級闘争の激化、こうした時代に対応して、ともに、階級闘争を実践的に推進する左派結集、左派共闘を形成していこう。喫緊の課題は、戦争国家化へ踏み込む安倍政権打倒の政治共闘を生み出していくことである。共同の戦列を形成し、たたかう信頼をともに形成していくことから始めることを呼びかけたい。

 われわれは、資本主義・帝国主義を打倒し、労働者階級の権力を樹立するためにあくまでもたたかう。プロレタリア国際主義を旗印に、全世界の労働者階級と革命勢力に連帯してたたかう。破産したスターリン主義を徹底的に批判し、マルクス主義・共産主義の歴史的復権と今日的再生のためにたたかう。こうしたたたかいを共同で前進させていく決意である。われわれは、今日の階級闘争の内部に、明確な左派潮流を刻印していくために奮闘し、新たな左派結集と左派共闘を形成する努力を不断に貫いていくであろう。そのためにも、今秋、安倍政権打倒の中央政治闘争を左派結集、左派共闘形成の第一歩としてともに組織していくことを、すべての原則的党派、グループ、諸個人に対して最後に改めて呼びかけたい。今秋、安倍政権の打倒を掲げた中央政治闘争に決起しよう。左派潮流の共同したたたか いを創り出す一歩を、ともに踏み出していこう。
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