3・9ー3・15連続決起の第一弾「3・9統一行動」もいよいよ明日となりました。「民衆の怒りの文化の復権を」という私たちの主張の一環として、中南米や欧州のように、街頭音楽、プロテストソングによる闘いにも注目し、この分野でもそれを実現したいと思っています。まだ手探りの状況ですが、とりあえずおよよ7さんにご協力をお願いしてこんなものを作ってみました↓。



 いかんせん、呼びかけ人の中に街頭音楽の素養のある人がおりません。今回も呼びかけ人たちが歌ってはいますが、人に聞かせるレベルにないことは誰よりも本人たちが重々承知しておりますので、そのあたりはご愛嬌ということでイジメないでください(滝汗)。歌詞とコードは下にあります。

 元々は中川五郎さんが切々と歌い上げるブルースとして発表した「受験生ブルース」が元祖。それを高石ともやさんが明るいコミカルソングにアレンジして大ヒット。現在「受験生ブルース」と言えばこちらの高石Verを指します。さらにそれを当時の新宿フォークゲリラやベ平連運動の中で 「機動隊ブルース」とした替え歌が広く歌われました。それがこのジグザグ会Verの元歌になっているという流れです。

 なお、「機動隊ブルース」は、吉田拓郎さんのデビューアルバムの中に新宿フォークゲリラの音源(歌っているのは大木晴子さん)として収録されており、とてもいい感じです。最初は小さくてもいいから、こういうフォークゲリラの雰囲気も復権させたいですね。先進的に取り組んでおられるミュージシャンの皆さんにも教えを請いたいところです。

 余談ですが、こういうプロテストソングも、歌い継がれていくうちに
 「怪物ぞろいの機動隊」→「満身創痍の機動隊」(機動隊ブルース)
 「敵の嵐は荒れ狂う」→「敵の嵐は荒れすさぶ」(ワルシャワ労働歌)
 というように、たとえ敵であっても、その容姿を揶揄したり、精神障碍者を引き合いに出すかのような、差別表現(というかもっと単純に「人としてどうよ」という表現)で相手を非難する歌詞は、誰が言うともなく、いつしか自然に消えて歌い替えられていきました。これは大切なことというか、とてもいいことですね。当時の民衆運動のモラルや水準の高さがうかがわれ、なんだか誇りに感じます。

 今回も元歌の「女にもてない機動隊」という表現が、当時の感覚としては問題に思われなかったんだろうけど、今見るとなんだかとても嫌な感じがした(おそらく女性蔑視的なものを感じるのだと思う)ので「意見も言えない機動隊」に替えました。ともあれ、日本の民衆運動のこういう誇るべき伝統を汚すことなく(いいところは)引き継いでいきたいものですね。


 C
 おいで皆さんきいとくれ
 F             Em
 ボクは悲しい機動隊
 Am          G7
 砂をかむよな味気ない
 G7                C
 ボクの話をきいとくれ

 朝は眠いのに 起こされて
 朝めし食わずに 原発へ
 住民排除が 終わったら
 無心に弁当 食べるのよ

 昼は悲しや 公園へ
 行けばデモ隊 いっぱいで
 意見も言えない 機動隊
 やけのやんぱち 石投げた

 夜は悲しや 機動隊
 たまにはデモにも 入りたい
 ジグザグ会を 包囲して
 並列規制で 横目でにらむ

 10.13 日比谷では
 ジグザグ会が デモしたが
 公安条例が 何になる
 おいらにゃおいらの 夢がある

 ジグザグ会は 静かでも
 最初から サンドイッチ
 後で市民に 言い訳するよ
 嘘つき公安 何言うか

 署長も俺を 激励する
 ジグザグ会を 逮捕せにゃ
 わたしゃ本庁の 皆様に
 あわせる顔が ないのよ

 満身創痍の 機動隊
 ヘルメットを持ってった 機動隊
 10年もやってる 機動隊
 どこがいいのか 機動隊

 大事な青春 無駄にして
 ジュラルミンの盾に 身を託し
 まるで河原の 枯れすすき
 こんなオイラに 誰がした

 原発再稼働 前にして
 こんな唄ばっかり 歌っていると
 きっと来年は 歌ってるだろう
 ブタ箱の ブルースを